昨日、日中友好会館美術館に行ってきた。
もしかすると初めての訪問かも。
日中平和友好条約締結45周年を記念する「クーばあちゃんの魔法の花空間 ~庫淑蘭切り絵展~」である。
私は、中国の切り絵「剪紙」が好きなのである。
「クーばあちゃん」こと庫淑蘭氏は、ユネスコから「民間美術工芸の巨匠」の称号を授与された人物とのことである。1920年生まれ、2004年に亡くなっている。
大変な時代を生きた方である。
会場の「剪紙」についての解説が分かりやすい。
「剪紙」のつくり方についても、様々な切り方、貼り方があることが分かった。
作品は、中国西安市にある陝西省美術博物館所蔵のもの。
全て写真撮影可とのことで、大変嬉しい。
「生命の樹」
黒い木の幹にくっついているのは、「蜂」とのこと。
クーばあちゃんの暮らすところには、蜂が生息していないとされており、想像で描いた蜂の姿だそう。
中国の伝統的な蝶の図柄が参照されているとのこと。
この蜂の姿も、その下に描かれている猫ちゃん(だと思う)も可愛い。
「小正月の祈り」
左側に描かれた家の中に天井からぶら下がっている葉っぱのついた赤いもの。
これは電球とのこと。
真ん中のものである。なるほど電球と言われてみると、そうかなと思うが、なぜ葉っぱがつけてあるのか。
解説パネルによると、「若いときに家の中に電気が通っていなかったクーばあちゃんは、電球やその光に特別の思い入れがあります」とあった。
なるほど…。何だか元気のでるような、温かい気分になるような、そんな表現だなあと思う。クーばあちゃんの想像の力のようなものを感じた。
「太陽神に祈る」
デザインがとても素敵だと思った。
「獅子の子」
これも素敵なデザインだと思った。
解説パネルに「郷土玩具の獅子をイメージして作られました」とあり、納得。
その昔(30年近く前)、西安を旅行したときに、こんな雰囲気のぬいぐるみなどを購入したような。
「花いっぱいの紙箱」(複製)
クーばあちゃんの道具箱の複製だそう。
道具や、切り取ったパーツなどをこの紙の箱に収納していたそうだ。
何だか夢がある。
「切り絵の女神」
1992年に第2回「中国民族文化博覧会」で第1位を獲得した作品だそう。
132×132㎝の大作。
クーばあちゃんの作品モチーフを等身大にしたオブジェ、写真撮影コーナー。
私は、「剪紙」作品は、持っていないが、上海の農民が描いた「金山農民画」は数枚持っており、今でも我が家のリビングや玄関に季節ごとに変えて飾っている。
「剪紙」の小さな作品が欲しいなあ、飾りたい。