博物館に初もうで 2024年 その3
東京国立博物館での鑑賞の記録の続きである。 「松梅群鶏図屏風」 伊藤若冲 (江戸時代・18世紀 紙本墨画淡彩) これは何とも魅力的な屏風である。描かれている鶏の表情が良い! 良いねえ!近寄って見たくなる。 これは?単に後ろから見ただけ? 良い。立っているほうが呑気そうで好みかも。いや、座っているほうも「アンタ、何やっとんの?」って顔をしていて良いかも。 右隻。灯籠は点描である。 左隻。...
View Articleみちのく いとしい仏たち
東京ステーションギャラリーに行ってきた。 「みちのく いとしい仏たち」展である。 本展覧会のチラシに、「青森・岩手・秋田の北東北のくらしのなかで、人々の悩みや祈りに耳をかたむけてきた個性派ぞろいの木像約130点を紹介し、日本の信仰のかたちについて考えます」とあった。 いや、本当に個性派ぞろいだった。素朴で、技巧的ではなく、しかし強く惹きつけられるような力を持つ仏様、神様たちであった。...
View Article正倉院のしごと
読了。 2021年のNHK「日曜美術館」の第73回正倉院展を取り上げた放送のとき、当時、正倉院事務所所長でいらした西川明彦氏が出演され、説明がとても分かりやすかった。 その後も様々なメディアで西川氏の解説を聞いたり、読んだりする機会があり、本書を読んでみようと思った。 正倉院のしごと (著)西川明彦正倉院のしごと 宝物を守り伝える舞台裏 (中公新書)Amazon(アマゾン)...
View Article97歳母と75歳娘 ひとり暮らしが一番幸せ
読了。書評を読んで図書館に予約し、暫く待って手に入ったので、人気の図書だと思う。確かに、大変読みやすい。文字が比較的大きかったのも良かった。 著者の松原惇子氏といえば、1988年の「クロワッサン症候群」、1998年の「クロワッサン症候群 その後」も読んでいる。そして、私はこの2冊を2011年に読んでいる。ああ、10年以上前なんだ…としみじみ。...
View Article天安門
少し前に読了。 この年末年始はたくさん読書しよう!と自分のブログを検索して、自分が読みたいと思っているが未だ読んでいない図書を探し出し図書館に予約して手にしたうちの1冊。 こちらは恩田陸氏の旅エッセイ「隅の風景」で紹介されていたパリ在住の中国人作家がフランス語で書いた小説。その日本語訳である。 天安門 (著)シャンサ(Shan Sa)天安門Amazon(アマゾン)...
View Articleイン・マイ・ライフ
数日前に読了。 翻訳家の村井理子氏のエッセイ『本を読んだら散歩に行こう』に「このような力のある美しい文章を久々に読んだ気がしている」と紹介されており、図書館に予約した。吉本由美氏は、女性誌「アンアン」、「クロワッサン」、「オリーブ」などで活躍したインテリア・スタイリストで、私でも知っているほどの大変有名な方である。本書を読むと、書き手としても活躍され、また、現在でも活動中のようだ。...
View Article仕覆を愉しむ
本書は、仕覆作家の栁 順子氏の作品集である。 仕覆を愉しむ (著)栁 順子、(写真)小林 庸浩仕覆を愉しむ (SHOIN CULTURE BOOKS 7)Amazon(アマゾン) ${EVENT_LABEL_01_TEXT} 本書によると、著者は、古い綿布を扱う「裂屋」を営み、商ううちに仕覆という形で綿布を残そうと思いついたそうだ。そして、ほぼ独学で仕覆作りを作り始めたそう。...
View Article京都航空便 亀屋良長 塩芳軒
本日は、京都の有名店の和菓子を店頭で受け取ることができる「京都航空便」の日である。 左は「塩芳軒」のうぐいす餅、右は「亀屋良長」の生菓子である。 まず、「亀屋良長」の包みを開ける。 おう!華やか。「亀屋良長」は昨年10月にも生菓子を求め、その美しさと美味しさに感嘆している。今回も期待が膨らむ。...
View Article一炉庵 常磐まんじゅう
デパ地下「銘菓百選」コーナーで発見! 「一炉庵」の「常磐まんじゅう」 この包み紙を見ると、思わず反応してしまうのであった。 緑色の紙に「北海道産青えんどうのこし餡を包んだ薯蕷まんじゅうです」と書かれている。 鈴木進氏の「粉引線紋碗」。私にとって粉引は温かなイメージで寒い日に使いたい。岡晋吾氏のお皿は久々に使った。やっぱり良いなあ。堀宏治氏の桜の四角盆。...
View Article鷽替神事 2024年
亀戸天神社に行ってきた! 鷽替神事である。 昨年もこの梅は咲いていたなあと思いつつ…。 11:45くらいから並び列に入った。私の後に並んでいた方が「『最後尾』のプラカード持っていた人が『1時間~1時間半くらい』って」と待ち時間について話していらした。 12:30頃に「鷽替神事 木鷽 注文書」を渡してもらい、個数を考える。暫くゆっくりと進んでいくと、記入のための鉛筆を渡していただく。...
View Article悩んでもがいて、作家になった彼女たち イタリア人が語る日本の近現代文学
読了。 本書は、日本の近現代の女性作家たちの生きざまを紹介したもの。著者はイタリア生まれの女性。 悩んでもがいて、作家になった彼女たち (著)イザベラ・ディオニシオ 悩んでもがいて、作家になった彼女たち イタリア人が語る日本の近現代文学Amazon(アマゾン)...
View Articleマボロシの茶道具図鑑
読了。本書は、高殿円氏の小説『芦屋山手お道具迎賓館』の参考文献として紹介されていたものである。 マボロシの茶道具図鑑 (著)依田徹マボロシの茶道具図鑑Amazon(アマゾン) 火災や天災で失われたか、所在が不明になっている「幻」の茶道具を紹介した図鑑である。...
View Articleにぎやかな落日
読了。翻訳家の村井理子氏のエッセイ「本を読んだら散歩に行こう」で紹介されていた図書である。 にぎやかな落日 (著)朝倉かすみにぎやかな落日 (光文社文庫)Amazon(アマゾン) 主人公は83歳のおもちさんという女性。子どもたちは独立、夫は介護施設に入居し、一人暮らしの日常が描かれる。...
View Article吉田博 木版画の100年
今日は、新幹線こだま号に乗って熱海に行ってきた。 指定席を取らず新横浜駅に着いて、やってきた列車に乗った。これは気楽である。 目的はMOA美術館の「吉田博 木版画の100年」展。開館時間よりずいぶん早く到着したので、熱海駅前の「足湯」で一休み。 鳩も足湯? 熱海駅からMOA美術館行のバスに乗って、到着。エントランスから長いエスカレーターで美術館に向かうのだ。 「円形ホール」...
View ArticleMOA美術館
「吉田博 木版画の100年」からの続きである。 入口を入って、 外を眺め、 最初の展示コーナーは日本画である。とても豪華なラインナップだった。 「琴棋書画」 橋本雅邦 明治15年(1882) 下の方の女性は、硯から墨を池(?)に流しているような。 水が黒くなっている。 「富士の巻狩」 菱田春草 明治35年(1902)...
View ArticleMOA美術館 茶の庭 美味しいもの 展示室の工夫 熱海土産
1月29日に訪れた「吉田博 木版画の100年」、「MOA美術館」からの続きである。 展示を一巡りして、「茶の庭」へ。 「片桐門」 豊臣秀吉の重臣の片桐且元が奈良・薬師寺の普請奉行をつとめた際の宿舎の正門で、移築されたものだそうだ。デザインがオシャレ。モダンというか。 「光琳屋敷」 尾形光琳の屋敷を復元。こちらは台所の様子。...
View Article無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記
先日のMOA美術館往復の列車内で読了。 作家の山本文緒氏は、2021年4月にすい臓がんと診断された。それまで毎年人間ドッグを受けていたにも関わらず、既にステージ4bだった。緩和ケアを選んだ2021年5月24日から10月4日までの日記である。 無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記 (著)山本文緒無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―Amazon(アマゾン)...
View Article#真相をお話しします
数日前に読了。 「2023年本屋大賞」ノミネート作品である。本書に収録されている「#拡散希望」は、第74回日本推理作家協会賞を受賞とのこと。他に4作品、合計5作品すべて「え、えええええ」という意外な結末にびっくり。 #真相をお話しします (著)結城 真一郎#真相をお話ししますAmazon(アマゾン)...
View Article白 marunouchi 田中真紀子 仕覆展 あんこ博覧会
本日はJR有楽町駅で下車し、紫野和久傳 丸の内店へ。こちらの店内にあるギャラリー「白 marunouchi」で催されている、「田中真紀子仕覆展」がお目当てである。 田中氏は『仕覆作りは茶道の楽しみ、暮らしの彩り』の著者。 撮影可とのこと。これは嬉しい。 田中氏に色々詳しく説明していただいて、感激。...
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