読了。
翻訳家の村井理子氏のエッセイ「本を読んだら散歩に行こう」で紹介されていた図書である。
にぎやかな落日 (著)朝倉かすみ
主人公は83歳のおもちさんという女性。
子どもたちは独立、夫は介護施設に入居し、一人暮らしの日常が描かれる。
物語は、おもちさんの日常のなかに、おもちさんの思い出も描かれており、現在に過去も挟みつつ進んでいく。穏やかに暮らすおもちさんの生活にも変化が訪れ、老いの淋しさ、悲しさ、不自由さにしんみりとしつつ、おもちさんの明るい人柄に癒されながら読んでいった。
83歳のおもちさんの生活で、この部分が大変気になった。(太字部分は本書からの引用)
「一階の和室。六畳間。今ではすっかりおもちさんの思い出部屋兼衣裳部屋になっていた」
その六畳間の変遷について書かれていた。
元々は「姿見と飾り棚付きたんすとロッカーたんす」を置いて夫婦の衣類を収納
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「アルバム、年賀状、箱、包装紙、クリーニング屋さんのハンガー、なんでもかんでも放り込んでおく部屋に」
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「二棹のたんすと押し入れが満杯」
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「たんすを買って押し入れの前に置いた」これが満杯になって、
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「チェストを買ってたんすの前に置き」ということを繰り返して、
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現在活用されているのが、「去年だったか一昨年だったか」購入した「二段式パイプハンガー」であるが、すでに洋服やバッグ類で「押し合いへし合い」状態。
「終活」で大切なのは物の整理だと聞くが、なるほど、このような状態になる前に取りかからないといけない。
83歳のおもちさんによると、
「「選ぶ」のは「思い出す」のと同じくらい億劫だった」
「開けられない収納は確認しようがなく、開けられる収納はなぜか確認する気が起こらなかった」
うむ、うむ。これは何となく分かるような気がする。
今のところ、私には「開けられない収納」はないが、仕事関係の資料で古くて使わないもの、今後は恐らく取り扱わないジャンルの資料などを処分しようと思いつつ、なかなか進まない。
しかし…そろそろ少しずつでも動きださないと…と強く思った。
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本日、所用で渋谷に行き、以前食べた塩ラーメンが食べたいと向かったが、なんと!そのラーメン屋さんが入っていたビルが建て替え?!
こういうことが最近多い。東京はちょうど建て替えの時期なのだろう。
そこで近くにあった「俺流塩らーめん」というお店で「ゆず塩ラーメン」を食べることに。
ゆずの風味が効いており、あっさりと美味しい塩ラーメンだった。
あまり味が強いのは苦手なので、これは嬉しい感じ。
麺も細めで私好み。
おぼろ昆布や岩海苔などがテーブルに置かれていて、途中で加えて変化も楽しめた。
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ちょっと前にデパ地下の「銘菓百選」コーナーで発見し、喜び勇んで求めた。
「備前屋のあわ雪~♪」というコマーシャルソングをしっかり覚えている。
小さいころは、憧れの「あわ雪」、だったなあ。
これが東京でも購入できるとは。