水曜日に読了。
山本周五郎賞受賞作ということで、ずっと読みたいと思っていたが、実は内容を知らなかった。
表紙も柔らかい雰囲気で、著者の作品も数冊読んでおり、「3時のアッコちゃん」、「本屋さんのダイアナ」なんかも楽しい作品だったので、きっと同じように女性同士の友情を描いた物語だと思っていた。
が、女性同士の友情がテーマの一つだろうが、まさか・・・こんなゾッとするような物語とは思わなかった。
ナイルパーチの女子会 (著)
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主人公は、一流大学を卒業し、大手商社に総合職として勤務する女性と、有名ブロガーでもある専業主婦の女性。
共通するのは、同性の友人がいないこと。
この二人が出合って、まあ、とんでもないことになる(このあたりは「ネタバレ」になるので書かない)。
又、この二人の周囲の人々も、友だち、特に同性の友だちがいないことや少ないことを恥ずかしいと思っているようだった。友だちとの交流で忙しいフリをしてみたり、友だちがいないことを隠してみたり、必死になって「女子会」に出てみたり・・・。何だか辛そうな印象を受ける。
主人公の一人であるブロガーの専業主婦が「いつの間にか、自分がどう思うかより、他人にどう思われるかの方が重要になっていた。」と述懐していた。
なるほどねえ。「自分がどう思うかより、他人にどう思われるかの方が重要になっていた。」という状態だったら、辛いだろうなあ。
登場人物の「狂気」にも思える描写が生々しく、怖い・・・と思いつつ引き込まれて、一気に読んでしまった。
そういえば、私は最近「女子会」なるものに全く出ていない。
何だかバタバタしていて、「約束」なるものがしにくい状態であった。
私にも友人はいる(と思う)が、皆さん忙しく過ごしていて、「会おうね」とは言うものの、なかなか具体化できない。まあ、仕事に家庭に忙しいお年頃なのかも。それはそれで良いと思う。
ゆっくり会えるのは、退職年齢になってからかなあ。
それまでは年賀状だけでも出して関係を繋げておきたい思っている(が、まだ年賀状の準備をしていない)。
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