DM三井製糖が「全国各地の和菓子を応援して、地域社会に貢献する」をテーマに、榮太樓總本鋪、髙島屋和菓子バイヤー畑主税氏協力のもと、今年2月から毎月催されている「和菓子縁日」。
初回2月は三田のDM三井製糖本社で開催時とのことで、当日ちょうど品川区で午前のみ仕事が入っていたため、午後から参戦しようと思っていたら…なんと12時半ごろに完売とSNSで発表されていた…と、いうこともあり、「和菓子縁日」参戦は諦めていたのだ。
しかし、6月から8月までは横浜高島屋で開催。
6月は閉店までなんらかの商品があったとのことで、本日の7月開催に参戦を決意。
7月開催からは開始11時~14時までは事前予約が必要で、私はどのみち仕事の都合で参戦できても14時以降なので、予約せず、横浜高島屋に向かうことにした。
当日、うまい具合に仕事が早く終わり(本当なら15時くらいまでの予定だった)、13時半ごろ横浜高島屋に到着。
事前予約が14時までなので、30分くらい待っても良いかな~とワクワクと会場に向かうと…甘かった。14時以降入場待ちの長い列が・・・。
実は、この時期、仕事Aが最盛期、そして、近頃はそう忙しくない仕事Bまでドッと(当社比)入ってきて、「あああああ~」状態だったのだが、やっぱり好きなものは好きなのだ。私は立ったまま仕事Bの書類をチェックしながら待ったのであった。
事前予約の方々の入場、会計などが時間になっても終わらず、私が入場したのはもう15時頃になっていたのではいかと思われる。仕事Bの書類チェックも終わり、入場を虎視眈々と待った。
この待ち時間に、売り切れになった商品についてアナウンスが入るのである。
まずは京都「塩芳軒」の「濃抹茶水羊羹」、ああ、食べたかったけど、これは事前予約入場で終わるだろうなあと予想していたので、諦めがついていた。
次に、京都「鍵善良房」の「濤々」、これはショック。狙っていたのである。
これは京都で求めるしかない!
その後、これまた狙っていた名古屋「亀広良」の「杏仁豆腐(白小豆)」も売り切れ!ああ!これは名古屋で求めるぞ。
そこで、入場!
予め欲しいものをリストアップし、上記の品を除き購入できて、ほくほくと帰宅。
期限の短いものから味わった。幸せ。
東京都「岬屋」 「葛焼」
「岬屋」ファンとしては、この包み紙を見ただけでワクワクするのである。
実は「あと5箱で完売」というところで求めた。ああ、良かった。
「本葛 餡」「本葛 白糖」「本葛 黒糖」の3種類。
包みに注意事項として、純粋な葛製品は冷蔵庫に入れると硬くなるので食べる直前に冷やす程度に、と書いてあったので、そのまま味わう。
昔は冷蔵庫などなかったので、このぷるぷるの食感で冷たさを感じていたのよねえ…と古に思いを馳せつつ、しみじみと味わった。
いつも思うが「岬屋」のお菓子は派手さはないものの、本当に身体に染み入るように美味しいのだ。ゆっくりとじっくりと食べると幸せ。
広島県「風雅堂」 「君寄せ」
ぱっと見はカステラのよう。こちら当日中が期限なのである。
原材料表示を見ると、卵、砂糖、手亡豆。つまり、白あんなのである。
え、白あんの材料なのにカステラっぽい?!蒸し菓子だそうだ。どうやって作ってるのだろうと思いつつ味わうと、口の中で融ける感じ。なるほど…これはカステラではない。
和菓子バイヤー畑主税氏によると「このお菓子と同じようなお菓子に、広島以外で出会ったことはありません」とのこと。広島に行くことがあれば求めたい。
金沢市「吉はし」 「上生菓子」
もう、この包み紙を見ただけで、気持ちが「爆上がり」である。
仕事の辛さ(いや、辛いほど仕事していないが)も吹き飛ぶというものである。
「吉はし」の生菓子は、坂木司氏の小説「アンと愛情」に登場する金沢の和菓子屋のモデルが「吉はし」だと突き止め、22年秋の金沢旅行で初めて味わい大ファンに。
そして、昨年23年の10月にネット予約で新宿高島屋で求めている。
左、錦玉羹「夏の夜」。黒糖の風味が何とも美味しい。口当たりも良い。
上、練切製「団扇」。中は大納言あづきの粒あん。粒あんも美味しいなあ。
右、練切製「大輪」。中は黒こしあん。花火を表現しているそうだ。美しい。
下、金団製「もらい水」。中が白粒あんで、これまた美味しい、口の中でとろけるのだ。「朝顔やつるべ取られてもらひ水」加賀千代女は今の石川県出身だものねえ…。
「吉はし」の生菓子も、沁みる美味しさ。ゆっくりと、じっくりと味わうと本当に幸せ。
この3店のお菓子が当日までの消費期限だった。
まだまだ求めたお菓子はたんまりとある。
ああ、並んで長時間待ったかいがあったというものだ。
(つづく)