読了。
みをつくし料理帖(5)小夜しぐれ (著)髙田郁
この巻で、ある人物が「つる家」にやってきて、「つる家」の主人・種市の過去が明らかになる。
「みをつくし料理帖」の物語には様々な「謎」があるが、一つ大きな謎が解けたことになる。
そして、美人で我儘だが憎めない、伊勢屋の美緒の結婚は大事件。
結婚した美緒は、この先、物語にどのような形で登場するのだろうか…。
御膳奉行・小野寺数馬が「嘉祥」という儀式の準備をする。
「嘉祥」とは、「水無月一六日には、大名から小普請に至るまで登城して、公方さまより菓子を賜る」というものだそうだ。(太字部分は本書からの引用である)
宮中では古くから行われていたものだが、武家社会でも家康公の故事に由来する儀式で、「幕府の威信をかけた行事」とのことである。
6月16日は、現在、「和菓子の日」ではないか。
それにちなんだ様々なお菓子が販売される。
西暦848年の仁明天皇が神託を受け、神前に菓子などを供えて疫病よけや人々の健康などを祈願したことが由来で、一時衰退されていた文化を復活させるため、1979年に全国菓子協会が制定したとのこと。
ふむ。すると、江戸時代には武家社会では大々的に祝われていたわけだ。
その儀式の準備のため、小野寺数馬が参考のため読んだと「古今名物御前菓子秘伝抄」という書物が登場。日本初の菓子製法の書らしい。
そこに書かれた菓子の名前が妙だという。
「飴のまるまる」、「草のつみつみ」、「こいただき」、「けさいな餅」など。
何となく美味しそうではないか!
調べ見てると、現代語訳が1988年に出版されているようだ。
また、東洋文庫に「近世菓子製法書集成1」というのがあり、江戸時代の菓子書のすべてが収録されており、その原文、現代語訳と注釈が掲載されているようである。
「古今名物御前菓子秘伝抄」も収録されており、こちらは2003年発行で、区立図書館にも蔵書がある。
Amazonの「商品の説明」には「…饅頭、カステラはもとより銘菓から正体不明のものまで、口でも目でも味わえる近世菓子の総ざらえ」とある。
「正体不明のもの」に興味がある!
「草のつみつみ」も気になる!
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我が家にはお土産がたくさんあった。
まずは、富山県、黒部峡谷「とち餅」。
パッケージに「栃入り折り餅」とかいてあるとおり、もっちりした餅に栃の実が入っておりアクセントに。
次は、静岡のお土産。「お茶チョコ 玉露」
パッケージのデザインがオシャレで可愛い。
こんな抹茶色の板チョコが入っていた。
と~っても濃厚な抹茶味のチョコだった。
そして、新潟土産の「新潟賛菓おむすびころり」
このパッケージには魅かれる。
御煎餅ではなく、クッキーなのである。
ごま塩、梅しそ、しょうがバニラ、焼きむすび、チョコむすびの味である。
本当にその通りの味で、しかもちゃんとクッキーの味なのだ。
表面には米粒のパフだろうか、こちらが何となく独特の食感である。
最後は、大阪から親族がお土産にもってきてくれた、これ。
「道頓堀の恋人」である。
さっくりとしたクッキーに、なんと、みたらし味のクリームが入っているのであった。おお。美味しくいただいた。「白い…」はホワイトチョコレートが入っているので、全く違った味わいだった。