読了。
急いで読むと、けっこう早く読み終えられるのであった。
ついに第3巻。すでに第4巻も読み進めている。
みをつくし料理帖(3)想い雲 (著)髙田郁
この巻から、戯作家・清右衛門とともに版元の坂村堂が「つる家」にやってくるようになる。
この坂村堂が主人公・澪の料理を味わうシーンが好きである。
「飯をひとくち頬張る度に、その丸い目をきゅーっと細め、頷いている」
良いねえ、美味しく食べる人。
澪の元の職場で今はなき「天満一兆庵」の若旦那・佐兵衛が行方不明になった経緯についても少し分かり、「つる家」の馴染み客で浪人風の小松原の正体も徐々に明らかに…。
普段は酒を出さない「つる家」であるが、3のつく日に夕方から酒と肴を出す、という「三方よしの日」が始まる。
この日は、遊郭「翁屋」の料理番・又次が手伝いにやってくる。
この又次と澪の料理についてのやり取りが大変興味深い。
「つる家」店主・種市は、試食の後に、大成功の場合「こいつぁいけねぇよう、お澪坊」という決まり文句を言うだけのような印象だが、この2人はとても高いレベルで味についての探求、討論をしているような感じ。
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本日、ランチでとても美味しいものを食べてきた。
一部を記録。
蓋を取らずともこの雰囲気で分かると思うが、松茸の土瓶蒸しである。
まずはそのままお汁の香りと味を堪能して…。
なんだか、松茸がとってもたくさん入っていて感激。
私は今シーズン初。
鱧の炙り。
うーむ。これは美味しかった。
先月は鱧のお吸い物で大変美味しかったのだが、この炙りはもう、何とも。
カウンターの直ぐ前で、(骨切り済みの)鱧を切って、加熱し、バーナーで炙っていたので、鱧を切る時、シャリッ、シャリッと骨が切れる音もよく聞こえてきたが、食べてみると、骨はどこへ行った?と思うほど精巧に骨切りされていた。感激。
北海あさりの酒蒸し。
盛り付けている様子を見て、あさりにしては大きいなあと思っていたら、
これは「北海あさり」と言って、北海道のあさりだそう。
そうなんだ!
調べてみると、大型で一般的なあさりの倍近くあるとのこと。だよね。
かつて私が伊勢湾の浜辺で潮干狩りをして取っていたあさりとは違うわけだ。
「みをつくし料理帖」を読んでいると、美味しいもの食べたいなあと思うのである。本日は本当に満足。