読了。
第169回直木三十五賞、第36回山本周五郎賞の受賞作である。
さすが、といった感じ。
木挽町のあだ討ち (著)永井紗耶子
ある雪の降る夜、芝居小屋の近くで衆目を集めて仇討ちが成し遂げられた。
仇討ちをしたのは、美しい容姿をもつ、元服前の前髪のある菊之助。
その2年後、菊之助の縁者という若い侍が仇討ちについて聞きたいと、芝居小屋を訪れ、仇討ちを目撃した人々を訪ねる。
呼び込みの木戸芸者・一八、元武士の立師・与三郎、女形であり衣装係の吉澤ほたる、小道具職人の久蔵とその妻・お与根、元は旗本の次男坊だった戯作者の金治。
彼らは仇討ちの話を一通りすると、彼ら自身の話を聞かれ、語り出すのである。
皆それぞれ「訳アリ」だったり、意外な過去を持っていたりする。
うーむ。これ以上書くと「ネタばれ」になってしまうので、これ以上は書かないが、
女形であり衣装係でもある「吉澤ほたる」、この登場人物のところを読むと、どうも美容家のIKKOさんの姿が浮かんでくるのである。
読後感も良い。おススメである。
*********************
先週末に「一炉庵」の「あんみつ羹」を食べた。
寒天が層になっていて、ベースが金玉羹で、上部が黒蜜寒天。
中に、球状のこし餡、求肥、色寒天、小豆が入っている。
横から見たところ。
いやー、これも美味しい。見かけたら、きっと求めると思う。
しかし、涼菓はそろそろ終わりだろうか、まだ暑いが。