読了。
本書は、月刊誌「婦人画報」3月号の「エコール・ド・婦人画報」に紹介されていたもの。
少女を埋める (著)桜庭一樹
「自伝小説のスリルと魅力」というテーマで、「元祖カリスマ書店員」であり書評家の間室道子氏により紹介されていた。
間室氏は、作家の「自伝小説」を紹介するにあたり、「「自伝」という部分に読み手は「本当のことだ!」と反応し、「小説」の部分に書き手は「創作です」の思惑を込めるのではないかと思うのだ」と書いている。
本書の主人公・冬子は東京に暮らす作家である。父親が危篤ということで7年ぶりに故郷の鳥取に帰る。
冬子は、実家ではなくホテルに滞在し、母親も自宅に冬子が来るのは嫌なようだ。
その理由は、具体的には書かれていなかったように思う。
物語中のエピソードで、もしかしたら…そうなのかな…といった仮説は浮かぶものの、それは読者である私の想像でしかない。
冬子の母親は、とても個性的に思えた。
母親が冬子のお相手を見つけて会わせるところ。
母親にとっては、娘が利すると思って選んだお相手…。
タクシーの運転手のエピソードも怖い。しかし、このエピソードは物語の様々な部分で「効いて」いると思った。
本書は、この自伝的小説『少女を埋める』の新聞に掲載された書評をめぐる騒動について書かれた続編『キメラ』、そして、その後について書かれた、書下ろしの『夏の終わり』が収録されている。
この騒動は、まったく知らなかったので、驚いた。
「あらすじ」と「解釈」を分けて書くことは、この私ごときのブログにおいても肝に銘じなくてはと思ったのであった。
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ちょっと前に「デパ地下」で求めたもの。
富山県高岡市のお菓子だそう。
不破福寿堂の「鹿の子餅」。
富山県産のもち米を臼で摩り下ろして、卵白と練り上げたものだそう。
そこに蜜漬けの金時豆が加えられている。
ふわふわの柔らかいお菓子だが、しっかり角のある方形をしている。
「不破福寿堂」のwebサイト見ると製造工程が写真で紹介されていた。
又、売っていたら思わず手に取ってレジに行ってしまうかも。