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兄の終い

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昨日の水戸への特急「ひたち」の車中で読了。

私は、「実際の出来事」を書いた作品として紹介されていたのを読み、本書を図書館で借りたが、それを知らなかったら小説だと思っただろう。
まさに「事実は小説より奇なり」。

兄の終い  (著)村井理子

 

本書は、著者の村井理子氏が、宮城県の警察署から兄の訃報を知らせる電話を受けるところから始まる。素行に問題のある兄とは疎遠になっていた村井氏は驚く。すでに両親も亡くなっており、自分が行動するしかない。

村井氏の兄が遺体で発見され、それを発見したのが小学6年生の甥。

甥は児童相談所の施設に保護され、村井氏は兄の遺体の引き取り、火葬、兄の遺品の処分、アパートの部屋の引き渡しなどを行わなければならず、甥の今後の生活についても…。

亡くなった兄は7年前に離婚し、甥は元妻の加奈子が引き取るため、宮城県の警察には、著者の村井氏、元義姉の加奈子とその娘、おばの4名で落ち合い、火葬まで済ませる。

その後、著者は元義姉の加奈子と諸手続きをこなし、全て終了したところで本書は終わる。

警察、不動産屋、大家、葬儀屋、清掃業者、甥の学校の先生方、児童相談所の方々、良い人ばかりで、悲惨な状態の著者や元義姉は、様々な思いと折り合いをつけていったように思う。

先を急いで読み、最後は私も肩の力が抜けた。

人一人が亡くなる。大変なことだ。残された人も。特に予期せぬ場合は。

*********************

先日、デパ地下で見つけた「一炉庵」の桜餅の記録。

根津神社の近くにある老舗和菓子屋とのことだが、私の利用する地下鉄駅から根津神社へのルートとは違うところにあるので、一度も訪れたことがない。

あの、夏目漱石も利用したそうな。ほう…。

こちらの長命寺タイプの桜餅、皮生地に厚みがあり、ふっかふっか。

今まで食べたことがない感じ。とっても美味しい!!白あんとこしあんの2つの味が楽しめる。

「一炉庵」は、3月になると道明寺タイプの桜餅が登場するそうだ。楽しみ!


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