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やさしい猫

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読了。

マヤという高校生の女の子が誰かに向かって、「きみ」という二人称で話している。

「きみ」とはいったい誰なのか、最後に分かってビックリ。

 

マヤが話しているのは、マヤの母であるミユキさんとスリランカ人のクマさんの物語である。

 

やさしい猫  (著)中島京子

 

マヤの父は、マヤが幼い頃に亡くなり、ずっと母のミユキさんが保育士として働き、二人で生活をしていた。

 

東日本大震災のボランティアをきっかけに、ミユキさんが、スリランカ人のクマさんと知り合い、年月をかけ、ミユキさんと恋愛関係になり、マヤとも信頼関係を築き、3人は家族して暮らし始め、ミユキさんとクマさんは正式に結婚をするが、クマさんの在留資格が期限切れとなっており、入国管理局に収容されることになってしまう。

 

名古屋の入管施設でスリランカ人女性が体調を不良を訴えて亡くなったニュースも記憶に新しい。

 

本書にも施設内での様子が描かれている。

外国人の「不当残留」について、一概には責められないケースもあると思う。いや、それはダメだろうというケースも多い。大変難しいものだ。

 

本書にように、小説という形で、しかも、ごく普通の女子高校生の言葉で描かれており、今まで分からなかったことが分かったような気がする。

改めて、大変難しい問題だ。

 

不当滞在の外国人について、その身内からの見方と、入管からの見方は全く違う。

ある事象について、一方的ではなく、広く見る必要があるものだとしみじみと思った。

 

本書は、マヤの成長物語としても非常に読み応えがあり、マヤの周囲の人々も大変魅力的な人物が多い。

この先、この人たちはどうなっていくのか読みたいと思った。

 

****************

 

現在、我が家には新潟土産が豊富にある。

 

 

左は、越乃雪本舗大和屋の「こしひかりサブレ」、新潟のコシヒカリの米粉を使ったサブレ。

さっくりとして、とっても美味しかった!

 

右が百花園の「娘芋」である。

新潟県産の「いもジェンヌ」というさつまいもを使った和風スイートポテトだそう。

濃厚で美味しかった。原料の「いもジェンヌ」という名前もツボである。

 

お皿は、三重県伊賀市で工房を開いていらっしゃる吉村尚子氏の「ひょうたん皿 鳥」。おお、三重県人!

お菓子で見えないが、鳥が掻き落としで2羽描かれている、大変可愛い、ユニークなお皿である。

 

粉引の面取り湯飲みでほうじ茶で。

 

ここ数日で急激に季節は秋になった。

 


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