サントリー美術館に行ってきた。
日本で3番目の公立博物館として1936年に開館した大阪市立美術館。
現在、開館90周年に向け大規模改修工事で休館中ということで、
同館の優品が展示されている。
本展覧会では一部撮影可能ということで、大変ありがたく撮影させてもらった。
「銅造 誕生仏立像」 (白鳳時代・7~8世紀) 田万コレクション
お釈迦さまの生まれたばかりに7歩あるいて「天上天下唯我独尊」と唱えた時の姿か。
解説パネルにも「5~6歳と思しき細身の少年にをモデルにしたような姿」とあり、
ああ、そんな感じだと思った。かわいらしくて味のあるお姿。
「猫図」 原在正/四辻公説賛 (江戸時代・18~19世紀) 田万コレクション
体を丸めて眠っている子猫。
表装も素敵である。
本展覧会の解説パネルには、通常の解説のほか、「サン美学芸員のなにコレポイント」という解説が付いており、こちらが分かりやすく且つユーモアがあって楽しい。
こちらの「なにコレポイント」には左上の賛について「無能の人物が高い位でよい給料をもらう批判が書かれています。かわいい猫に相反してニャンともキビシイ・・・」とあった。
ふーむ。このもふっとした猫から、このような賛が書かれているとは・・・どうしてだ?
そして、3階展示室に降りていくと・・・どどどん!
この2作品も撮影可能なのである。
「晩秋」 上村松園 (昭和18年・1943) 住友コレクション
障子の破れたところを直している様子。花型に切った障子紙を貼っている。
こういう日常の様子を描いたものも好きである。
「星」 北野恒富 (昭和14年・1939) 北野恒富氏寄贈
描かれている若い女性がとても伸びやかな雰囲気。髪型も、着物もモダン。
女優の芦田愛菜さんに雰囲気が似ている!と思った。知的な感じ。
この絵は額装になっていて、下の写真の矢印のところが、着物の半襟のようでオシャレ!と思った、
「青銅鍍金銀 仙人」 (後漢時代・1~2世紀) 山口コレクション
こちらの「なにコレポイント」が、「「バンザイ!」と喜んでいる姿かと思いきや、いたって神妙な面持ちをしています。」とあり、このギャップに萌えた学芸員の方がポスターへの掲載を真っ先に挙げたとのことである。ほう・・・。
普通のほうの解説には、「複数の仙人像で何らかの器物を下から支えたらしい」とあった。
ふむ。確かに。足の間に何かが入るように四角くなっている。
いったい何を支えていたのか・・・気になる。
そして、「根付」コーナーは全て撮影可とのことで、気になる作品を撮影。
こちらは箱をモチーフにした根付が集められていた。
とても小さいが精巧に作られている。
「萩蒔絵鼈甲箱根付」 銘「 峯雲斎(花押)」 (江戸~明治時代・19世紀) カザールコレクション
これが実物大くらいだと思う。こんな小さい物なのに素晴らしい技術!
「鼠形彫根付」 銘「玉山」 枇杷蟻牙彫根付 (江戸~明治時代・19世紀) カザールコレクション
写真がちょっと暗いが、ねずみのつぶらな瞳が可愛い!
「枇杷蟻牙彫根付」 枇杷蟻牙彫根付 (江戸~明治時代・19世紀) カザールコレクション
アリがちゃんと枇杷の上に乗っているのだ。これは単眼境必須。
「獅子舞牙彫根付」 銘「八雅」 (江戸~明治時代・19~20世紀) カザールコレクション
女の子が被っている獅子の下あご部分は動くようだ。
展示室の壁に動いている様子が映し出されていた。
このほか、展示替リストに色々メモをしたが書き切れないので最後に1作品。
「銀鍍金透彫 宝相華文経箱」 (南北朝時代・14世紀) 田万コレクション
これは写真撮影不可で、こちらの「わくわくしーと」に写真が掲載されていた。
透かし彫りで作られている箱で、解説パネルによると用途不明だしい。
しかし、錦が内張りされていた痕跡があるとのこと。
うむ。茶箱にしては大きい・・・何を入れていたのか。
透かし彫りなので風通しが良いだろうが、密閉性はない。
とにかく見応えのある展覧会。
展示替リストを見ると、展示期間が6つに分けられており、大きく10月17日で変化がある様子。
再訪を楽しみに会場を去った。
で、向かったのは「とらや」。
私は「とらや」のパッケージのファンである。
おはぎ。明日26日までの販売らしい。
東京ミッドタウン店では、小倉餡、黒糖餡、白餡が販売されていたが、私が展覧会を楽しんでいるうちに白餡が売り切れていた・・・。3種類のセットも・・・。
というわけで、これは小倉餡である。
いやあ、これは美味しい。