読了。
本書は、月刊「一枚の繪」に連載された村田喜代子氏の美術エッセイを、「偏愛美術館」というテーマに絞って編集されたもののようである。
偏愛ムラタ美術館 (著)村田喜代子
本書に「湯布院のナイーブ・アート--東勝吉九十九歳。もう絵は描かん--」と紹介されている東勝吉氏の絵画を見に、著者は、大分県湯布院町の特別養護老人ホーム「温水(ぬくみ)園」に隣接する「東勝吉常設館」を訪れる。
著者によると、「素朴で、どこか児童画めいた明るさ」、「印影のない平面描写で、カラフルな切り絵のようでもある。構図はわりと絵葉書的なのに、眺めていて妙に飽きないのは、山や草木の独特のデフォルメのせいか」とのことだ。(太字部分は本書からの引用)
本書に、作品の写真が複数枚掲載されており、見ると、とても惹かれる。
なんだかオシャレで明るい感じなのだ。色もとてもキレイ。
東勝吉氏は、木こりを生業としていて、83歳のときに初めて絵筆を持ったそうだ。
だれにも絵を習ったことがなく、「我流の、自得だ」そうだ。
東氏の小学校のときに絵を褒められた話を聞き、老人ホームの園長さんが水彩絵の具を準備して、描くことを勧めたそう。
東勝吉氏を検索してみると、な、なんと昨年・2021年7月22日から10月9日まで東京都美術館で「Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる」という展覧会が開催されており、そこで35点ほど展示されていたようだ。
ああ・・・。
もっと早く本書を読んでいたら・・・。
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本日、銀座の「ギャラリーおかりや」を訪れた。
小西 潮・江波冨士子 展「Hommage 白+炭色・炎色」である。
タイトルどおり、白や灰色の落ち着いた色の作品が多かったように思う。
私が訪れたのは、正午を過ぎていたので、会場は落ち着いた雰囲気。
小西氏、江波氏のお二人もいらして、少しお話もできて嬉しかった。
そして、この後、足が勝手に銀座三越の地下食料品売り場の「全国の銘菓 菓遊庵」に向かっていったのであった・・・。
島根県松江市の風流堂というお店のお菓子がたくさん並んでいて、「花びら餅」を!
風流堂のウェブサイトによると「ういろう生地と味噌餡と押し鮎に見立てた甘炊きのごぼうをはさみました。紅白餅を二重に重ね薄紅色がほんのりと浮かぶ弊堂の味わい深い新春のお菓子です。」とのこと。
※私の写真の写し方が悪かったのか、懐紙に出すときにへたくそだったのか、少し形が・・・。
少し前に都立大学駅近くの「ちもと」でも花びら餅を求めた。
こちらは、こんな金箔を散らした素敵な紙に包まれていた。
明るい雰囲気。
角度を変えて。