読了。
英語の翻訳家である岸本加世子氏の場所にまつわるエッセイ。
死ぬまでに行きたい海 (著)岸本佐知子
著者が、懐かしい場所、気になっていた場所を訪れる。
これまでの著者のエッセイは、読んでいて、思わずプッと吹き出すような・・・ブホッと吹き出すような内容も多かったが、本作品は、しみじみとしたり、少し悲しかったり、ちょっとゾッとしたりした。(太字は本書からの引用)
特に、「バリ島」のエピソードには、はっとした。
著者が友だち2人とバリ島に旅行に行った。
当時、著者の周囲ではバリ島に行くのが流行っていて、素晴らしいと褒めたたえられていたので著者は行きたかったそう。
「バリは自然が美しいだけでなく、霊的な土地だと言われていた」ようで、「どこかかしこまったような、声をひそめるようなところがあった」そうだ。
様々な人から不思議な話を聞いたそうで、ある人からは、
「バリというところはね、その人に応じて、いちばん必要とするものを与えてくれるところなの」
そして、著者は友だち2人とバリ島に旅立つ。
観光地の物売りの「センエン」攻撃、などユーモラスなエピソードもあり、読み進めていったが・・・・なるほど・・・。
この他、海外のエピソードしては、「上海」。
80年代後半に旅行に行ったとのこと。
買い物やホテルなどで「メイヨー(無い)」(没有)と言われ、上海に着いて一番最初に覚えた中国語がこれだったそう。
かつての上海では、「あるある」だったと思われることが書かれてあって面白かった。
今は全然違うだろうな。
赤坂見附、多摩川、四ッ谷、横浜、麹町、初台、世田谷代田、経堂など、私にとって身近なところのエッセイもあり、私もふらっと思い出の場所を巡りたいと思った。
*************
近くのスーパーで「信玄餅」を発見!
この縦縞模様のパッケージが素敵!
こんな感じ。
包みを外したところの記念撮影を忘れて、食べてしまった。
たっぷりのきな粉の中にお餅が入っていて、小さな容器に入った黒みつをかけて食べる。
こちらのお店のものを食べたのは初めてかも。
「くるみ信玄餅」ということで、クルミが入っていて、それが美味しい!
しかし、あっさりとした後味で、それも良かった。