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生誕110年 東山魁夷展

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行ってきました。東山魁夷展。

 

 

2008年には東京国立近代美術館での「誕生100年 東山魁夷展」に行っている。

この時も人が多かったようだが、今回もかなり混み合っているという評判だったので、事前にインターネットでチケットを購入し、開場前に入口に並んだ。

開場して、まず、見たいと思ったのが・・・

 

唐招提寺御影堂障壁画再現展示」である。

 

こちらは、テレビ東京の「美の巨人たち」で紹介されていた。

東山魁夷氏は、鑑真和上坐像を安置するお堂の障壁画を描くために、中国大陸に行きたかった。しかし、その頃はまだ日中平和友好条約締結前で大変取材が難しかった・・・という苦労を番組で見て、これはぜひ鑑賞したいと思ったのだ。

 

この展示は最後から2番目の展示室。

それまでの展示をざっと見て、再現展示の部屋に進んだ。

 

最初の「宸殿の間」の襖絵、「濤声」には驚いた。

 

まるで絵の裏から照明を当てているように、発光しているように見える。

まだ、鑑賞している人がぽつ、ぽつとしかいないので、近寄ったり、壁の椅子に座って遠目からじっくり全体を見て贅沢な時間を過ごした。

 

中国の風景を描いた「黄山暁雲」、「桂林月宵」、「揚州薫風」・・・

もう、優しげで、静かで、落ち着いて・・・・・何とも言えないくらい素晴らしかった。

 

東山魁夷作品は、昨年の国立近代美術館の所蔵作品展で特集されており、このとき、かなり堪能している。

当時のブログに撮影した、「」(昭和25(1950)年 東京国立近代美術館 所蔵)の写真を掲載した。このときは写真を撮影できるほどゆったり。しかし、本展覧会では黒山の人だかり・・・。やっぱり引きつけられる素晴らしい作品だ。

 

所蔵作品展では見られなかった「京洛四季スケッチ」(昭和39~41(1964~66)年 長野県信濃美術館 東山魁夷館 所蔵)

これが良かった!!

小作品なので、かなり混み合っての鑑賞。

うーん。信濃美術館に行って、ゆっくり見たいと思った。

 

ドイツ、オーストリアを描いた作品も良かった。

今回購入したポストカード。

 

 

下の方が、ローテンブルグでの情景。

」(昭和46(1971)年 長野県信濃美術館 東山魁夷館 所蔵)

 

石のベンチがある壁と窓が描かれている。

絵画紹介のプレートや図録に書かれていたが、ローテンブルグは第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けているそうだ。私が「古くて美しい風景」と思っていたものが、がれきを元通りに戻すなど地元の方々の努力によって復元されたものだったとは・・・。

 

恥ずかしながら、知らなかった。

学生時代にヨーロッパ旅行に出かけた際、「ドイツ・ロマンチック街道」としてローテンブルグは訪れているはずなのに。街の美しさに見とれるだけでその街の背景には興味がなかったのか・・・呆れたものだ。

 

この作品には引きつけられた。

どんな人がこのベンチに座っていたのか、この窓の向こうにはどんな部屋があるのか、そして、この前の道をどんな人や物が通っていたのか・・・あれこれ考えるとこの絵の前から動けない。

 

と、素晴らしい展覧会であった。

 

 

家でゆったりと「復習」したかったので、図録を購入。表紙は「道」。

 

国立新美術館は、展覧会の他にも魅力的である。

いつも待ち列が長いカフェ。本日は待ち列がなかったので入ってみた。

 

 

そして、ミュージアムショップで「爆買い」。

 

 

クリスマスを飛ばして、新春用の懐紙、ふきん、獅子舞のマスコット。

国立新美術館のショップは、とってもオシャレなのである。

 

 

 

 


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