5月に前期展示を見て、「前期も行かねば」と強く思い、本日行ってきた!
連日猛暑だった東京、今日は歩いていて、涼しく感じる。それでも最高気温予想は「31℃」。
人間ってスゴい、と思う。何という適応性。31℃で涼しいと感じるなんて・・・。
写真から分かるように、涼しい。この通路に椅子を持ってきて涼むと大変気持ちいいことだろう。
入口に、ウォーターサーバーがあって、冷たいお水を頂いた。
ああ、なんてありがたいんでしょう。
後期展示、期待どおり、いや、期待以上に良かった!
「牽牛花鷄之図」(明治時代)
朝顔と鶏が描かれている。鷄に外隈の技法が使われており、(私の思う)省亭っぽい鳥の描き方ではなかったが、鶏冠と肉髭の赤い色が際立ち、大変綺麗だった。
「青楓白鷺・雪中鵯図」(明治~大正時代)
右幅は、青楓の下に白鷺、今の季節にピッタリ、涼風が吹いてきそう。
左幅は、雪景色に鵯。雪の下に見えている赤い実(南天?)がアクセントになっていて素敵。
「四季花鳥図より 藤に鯉」(大正時代)
前期展示では、秋と冬がテーマの作品、今回は春と夏。
この作品は、元々は屏風だったのを額装したそうだ。この額装のセンスが良い!
夏をテーマにした「藤に鯉」は、藤の色が際立つ。墨色で描かれた鯉との対比も涼やか。
「秋の夕暮れ」(大正時代)
右幅に、月の下に夕顔の花と実、コオロギが、
左幅に、蚊取り線香と煙の上の方に蚊が描かれている。
これも何とも涼しそう。
記念館の入口前に、蚊取り線香があったのを思い出した。
私のカメラ技術では、煙まで写らなかった・・・・。
本作品には、省亭の息子である俳人・水巴の句も紹介されていた。
一筋の秋風なりし蚊遣香 (渡邊水巴)
「月の秋草」(大正時代)
最晩年の作だそうだ。省亭ならではの写実性やバタ臭さ(これは私の感想)がなく、さらっと描かれている作品。
こちらは、椅子の隣に「生」(ケースに入っていなかった)で展示されていた。
何だか心に響く作品。
渡邊省亭、とても良かった。
実は、ブログにも書いたこの本を買おうか、1年くらいずっと迷っている。
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