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先ほど読了。
完訳 日本奥地紀行4 東京-関西-伊勢-日本の国政
(著)イザベラ・バード (訳注)金坂清則
- 完訳 日本奥地紀行4: 東京—関西—伊勢 日本の国政 (東洋文庫)/平凡社
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東洋文庫である。もう、東洋文庫であるだけで、なんとなく眠くなってしまう私であるが、がんばって読んだ。
本文と訳注の分量がほぼ同じだけある(いやあ、そこが「東洋文庫」的な感じで何とも言えない)。
最初にあった「凡例」に、著者の記述を本当に理解するには訳注を読みましょう、といったことが書かれていたので、最初は真面目に読んでいたが、すべて読むと、おそらく「貸出期間」を過ぎてしまうので、途中から「どうしても読みたい」箇所だけにした。
著者のイザベラ・バードはイギリスの女性旅行家である。
著者が明治初期に日本を旅した記録。
この完訳版は4冊あるが、私はサブタイトルの「伊勢」という文字に惹かれて本書を読んだ。
伊勢神宮についての記述が興味深い。以下、「 」内は本書を引用。
外宮の正宮近くに、「黒っぽい変形の大石」があって、これをなでた後に「自分の身体の痛い部分をさすると痛みが癒えると信じる人々が絶えずなでて」とあった。
こんな石あったけ?明治時代にはあったのだろうか、それとも私が知らないだけ?
それから、なんとなんと。
「英国では津のことを耳にしたことのある人などはほとんどいない」と、津(現・三重県津市)についても書かれていた。
いや、平成の今、東京の人でも津のことを耳にしたことのある人はほとんどいないのではないか?
三重県の県庁所在地で地図には載っているので「目」にしたことがあるが、「耳」はないと思われる。
「立派な橋がかかる川によって三つの地域に分かれている」
うむうむ。橋北と橋内、橋南のことだろうか。
そして、「一身田」という文字を見たときは、本当に驚いた。
専修寺のことを「外国人には知られていないと思われるが、日本で最も壮大なものである」とある。
と、このように詳細な記述がなされている。
著者は、一般的な日本人が知らないことまでよく知っており、本当に驚きである。
明治時代の様子も分かるし、当時の外国人から日本の社会、風俗がどのように見られていたかもわかるので興味深かった。
ちなみに、著者は雅楽が苦手なようだ。