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東山魁夷と日本の夏

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本日は山種美術館に行ってきた。

 

 

特別展・没後25年記念「東山魁夷と日本の夏」展である。

 

 

所蔵する東山魁夷の作品を全点公開ということで、大変見ごたえのある展覧会であった。

 

今回、撮影可であった作品は、連作「京洛四季」の一つ、

「緑潤う」 1976(昭和51)年 紙本・彩色

 

 

東山魁夷68歳の作品だそうだ。

今の季節にぴったりな作品。美しい。

 

私は、この連作では、

「年暮れる」 1968(昭和43)年 紙本。彩色

が特に好きである。

 

東山魁夷が定宿にしていたホテル(現在のホテルオークラ京都)から雪の降る大晦日の京都の街並みを描いた作品として大変有名である。

 

ほとんどが民家の屋根、奥に寺院が見える。そこに雪が降り積もっている。

月明かりで雪が青白く光って見える。

人物は描かれていないが、家の中の人々の静かな息遣いが感じられて大変好きなのである。

 

本展覧会では、東山魁夷作品のほか、夏を描いた作品が展示されている。

こちらも素敵だった。

 

川﨑小虎 「初夏」 1943(昭和18)年 紙本・彩色

 川﨑小虎は、東山魁夷の岳父だそう。ほう…。

 本作品は、小さな黄色い花を付けた蓮が描かれており、水面に映る灰色の影がとても良い。良く見ると水中におたまじゃくしが2匹描かれていた。

 

伊藤小坡 「虫売り」 1932(昭和7)年頃  絹本・彩色

 昨年2023年12月の「癒やしの日本美術」展にも出品されていた本作品。

 やっぱり夏に見ると良いなあと思う。

 

小倉遊亀 「涼」  1973(昭和48)年 紙本・彩色

 モデルは京都先斗町の料亭・大市の女将だそうだ。

 藍色の着物に、太い糸で粗く織られている帯(藤布?)が涼し気である。

 その傍らに描かれている鉢は「呉須赤江大鉢」、鉢が乗っている盆は「朱塗盆」だと解説パネルに書かれていた。鉢には河原撫子が生けられている。

 

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鑑賞後のお楽しみ、「Cafe 椿」での和菓子タイムである。

青山の「菊家」に特別にオーダーしたオリジナルの生菓子だそうだ。

 

 

奥村土牛「水蓮」をイメージした「涼やか」(金玉羹・練切り)。

 

 

キレイ!!

 

同行者は、横山大観「夏の海」をイメージした「潮風」(黒糖風味大島あん・羊羹・淡雪羹)

 

 

9月29日からは、特別展・没後50年記念「福田平八郎×琳派」が催される。

こちらも訪れるつもりである。どんなお菓子が出るのか楽しみ…。


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