読了。
台湾の小説家・徐嘉澤の初の日本語翻訳本である。
次の夜明けに 下一個天亮 (著)徐嘉澤 (訳)三須祐介
11編の短編で構成、最初の作品の主人公は、台湾の林呂春蘭という女性。
生まれた時は「呂春蘭」で「宮本春蘭」となり、結婚して「小林春蘭」となり、第二次世界大戦後に「林呂春蘭」となった。
林呂春蘭の夫は、新聞記者で日本語で記事を書いていた。「二二八事件」(1947年)に関連した事件に巻き込まれ、心神喪失状態となって帰宅する。
その後、春蘭は夫、息子の平和、起義の世話をしながら一家の大黒柱となって生きていく。
心神喪失状態であった夫であるが、時間の経過とともに状態が良くなる時があり、その時に何かを懸命に書いていたが、その書いたものは探しても見つからない。
本書の短編は、1編ごとに時間が経過していき、春蘭の長男の平和、次男の起義、そして、起義の息子である哲浩について語られ、緩やかに一家の物語が進んでいく。
春蘭の夫が書いていたものの内容が終盤に明らかになり、これには驚いた。
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「柳月」のバウムクーヘン「三方六」、5月に食べて美味しかった。
デパ地下をうろうろしていたら、このパッケージが目に入った。
パッケージに「味わいも、よそおいも、驚くほどにメロン!爽やかフルーティーな、北海道バウムくーへん」と書いてあった。
こんな感じである。確かに「よそおいも、驚くほどにメロン!」である。
もちろん、「味わいも」「驚くほどにメロン!」であった。