この「トラりんと学ぶ日本の芸術」シリーズ、6月16日には第1巻「王朝の雅」、7月12日には「暮らしの意匠」を読んでいる。
京都国立博物館のPR大使・トラりんが、各専門の研究員の方に質問をする形で、私たちも一緒に芸術について勉強していく。大変分かりやすい内容である上に、「ふりがな」の充実も私にとって嬉しい。
トラりんと学ぶ日本の芸術④ 異国への憧れ
本書は「異国への憧れ」がテーマ。
中国の文化に憧れて制作された水墨画、絵画の画題、陶磁器などを紹介。
そして、安土桃山時代に流行した南蛮趣味についても触れられている。
本書で、「えっ!そうなんだ」と思ったのは、日本からヨーロッパに輸出された「南蛮漆器」。
その漆が剥がれたりした場合、再び日本に運び修理することは当時は難しかった。さて、どうしたか。トラりんの問いに答える永島研究員の言葉を引用すると、
ヨーロッパには漆そのものがなかったし、現地で修理するしかない。人々は考えて、現地で調達できる「ニス」を使って修理していたみたい。
とのこと。ニスで修理していたのか・・・・。
ニスで修理されている重文「花鳥蒔絵螺鈿角徳利および櫃」の写真が掲載されていた。
トラりんが「さっきまでと印象が違うリン☆」と言うと、
これはニスが酸化してしまった状態なんだ。ニスを塗ったばっかりのときは、ピカピカだったと思うよ。大切だから、どうにかして修理しようとした苦労が分かる、貴重な作品だね。
と永島研究員。
とても素敵な芸術品、大切に使っていても、長年の使用で劣化したり、壊れてしまったりする。
メンテナンスも非常に大変。
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栗のお菓子が美味しい季節。
「旬のおとし文【稔】」というお菓子。
白あんを栗あんで包んで蒸し上げた秋限定のものだそうだ。
こんな感じ。公式サイトに「秋の風味のほろほろ柔らかなしぐれ菓子」と書いてあり、全くそのとおり。口のなかでほろほろっと崩れて栗の味が広がる。ああ・・。
お茶碗は、酒井泉氏のもの。
絵本の挿絵のような可愛さに惹かれて、4月頃衝動買いした。
酒井泉氏のインスタグラムを見ると、これと同じと思われるお茶碗の写真が出ており「富士UFO絵図茶碗など、旅茶碗も出展してます」と書かれていた。
これは「富士UFO絵図茶碗」という名前だったのか!
これは5月頃に撮影したもの。
少し深めのお茶碗なので、これから涼しくなると使い勝手が良いような気がする。