昨日、読了。
岸惠子氏の最新作ではないだろうか。
発行日が今年の5月1日である。
岸惠子自伝 (著)岸惠子
なんと言っても表紙に使われている写真の美しいこと!
幾つくらいの時の著者なのだろうか。
惹かれるエピソードが綴られていた。(太字は本書からの引用)
岸惠子氏がパリの「蚤の市」に行き、
「見るからにGitan(ジプシー)の占い女」に「あんたの顔にいいものが出ているよ」と声をかけられる。
「金環蝕」が顔に出ており、「過去を捨てる決心」をする時だと言う。
岸氏が「もう捨てたわよ」と言うと、
占い女は「金環蝕があんたの欲しいものをくれる」と言い、3つの提案をする。
「第一に男、二番目が健康、三番目は金」
岸氏はお金を選ぶ。
占い女は「今年が終わるころに、いいことがあるよ」
岸氏が占い代金を払おうとすると、
占い女は、占いが当たれば「来年のジプシー祭り」に来て「ハンナばあさん、ありがとう」と言って葡萄酒をくれと言う。
岸氏に、大きな仕事依頼が舞い込み、多額の報酬が見込めることになった。
そして、約束通り「ジプシー祭り」を訪れると・・・・少し淋しい結末だった。
このような、予言とか、占いとか、「魔」との出会いというのだろうか。
ポーランドのジャーナリストであるリシャルト・カプシチンスキの「黒檀」にも「お守り、魔除けなどが売られているマーケット」が書かれていた。
このような「不思議な出来事」との遭遇に、少し憧れがあるのが、それ相応の人物ではないと遭遇できないのかな、と思った。
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美味しいものを食べるのが楽しみ。
「糖蜜ボンボン 金魚づくし」である。
この可愛さ。
冷たいお抹茶と良く合う。口の中で転がしていると、ふいに中から糖蜜が!
江波冨士子氏の玻璃茶碗「夜空」と。
冷たいお抹茶にはやっぱりガラスのお茶碗!