六本木 東京ミッドタウン・ホールに行ってきた。
「生誕260年記念企画特別展 北斎づくし」である。
本展覧会のチラシとチケット。
このチラシ、表面だけの印刷で、少し下のものが透けるほど薄い紙。とてもお洒落な感じである。
7月初めに「スーパー早割チケット」を購入し、開催を楽しみにしていた。
「生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」会場から生中継」の「ニコニコ美術館(ニコ美)」も視聴済みである。
この放送は、本展覧会に携わった3人の方が出演。
展示作品の大部分を提供している世界的北斎コレクターの浦上満氏、アートディレクター・ブックデザイナーの祖父江慎氏、ライター・エディターであり永青文庫副館長の橋本麻里氏。
この放送は大変良かった。とにかく展示数が多いので、あらかじめどんな作品がどこにあるのか、見どころはどんな点かが分かっていたので、上手に会場を回れたと思う。自分の体力を考えると効率は重要。
「ニコニコ美術館」の視聴は大変オススメである。
会場は、一部を除き、撮影可!嬉しい!メモを取らずに鑑賞できる!
それに、なんと言っても会場デザインがユニーク。
これは「北斎漫画」の展示スペース。
天井からバナーが下がり、
壁には「北斎漫画」のページが。
展示ケースにも!床のカーペットにも!
「踊独稽古」の展示。確か「ニコ美」で祖父江氏がこれを歌いながら踊っていらっしゃったような。
内容も面白いが、人物の描写も何となくユーモアが滲んでいて面白い。
「ニコ美」で知ったことだが、「北斎漫画」の最後の巻は、なんと明治時代に発行されている。
展示されている最終巻の奥付を見て、しみじみ。
奥付については、今まで気に留めていなかったが、この部分から関係した人々など様々な情報を読み取ることができるようだ。いやー。
この「北斎漫画」会場の後は、「アダチ版画研究所」制作「摺り師の工程」の放映スペースで、イスに座って、ゆっくりと摺り工程の学習と休憩をさせいていただき、
「富嶽三十六景」展示室へ。こちらは撮影不可。
かなり広い展示室で、広いから人が少なく感じられるのか、作品が(北斎漫画より)大きいので、展示間隔も空いているからなのか、心ゆくまでゆっくり見られる。
作品は出版順に並べられており、最初は藍摺りで、その後藍色の主版で多色刷りになっていくのがよく分かる。
「富嶽三十六景」の「三役」と言われる「凱風快晴」(赤富士)、「山下白雨」(黒富士)、「神奈川沖浪裏」(大波)はさすが堂々としている。
そして、36点の後は、黒色の主版を使った10点。つまり、「富嶽三十六景」は合計46点(実は知らなかった)。藍色と黒色では印象が変わるな-。
しっとりと鑑賞したあとは、「展示作品の高精細アーカイブデータを用いた、超没入シアター」(公式サイトより)の会場に。
こちらもイスがあったので、ゆっくりとしっかり鑑賞。これがまた・・・。
面白い!!様々な画がこのように紹介されている。たくさんのヴァージョンがある。
(つづく)