「メアリー・エインズワース浮世絵版画コレクション」展と同時開催されていたのが「千葉市美術館所蔵作品展 受注記念 ピーター・ドラッカー・コレクション 水墨画名品展」である。
ピーター・ドラッカーといえば・・・「もしドラ」。
ドラッカーが水墨画のコレクターだったとは。
ドラッカーのコレクションを日本企業が取得し、それが千葉市美術館に寄託された記念の展覧会だそうだ。
ドラッカーの書斎の写真に、仙厓の掛け軸が写っていて、楽しんでいた様子が覗えた。
驚いたのは、いわゆる「奇想の系譜」の画家の作品があったということだ。
伊藤若冲、岩佐又兵衛、長沢蘆雪、曽我蕭白など。
右が伊藤若冲の「梅月鶴亀図」 紙本墨画 三幅 (江戸時代寛政7年 1795年)
説明パネルによると、ドラッカーは1980年にニューヨークで入手したらしい。ブレイクの前だろうか。
お目が高い!
本作品の鶴の顔がいかにも若冲が描きましたという顔だった。
亀の甲羅は「技アリ!」という感じ。
左は仙厓義梵「鍾馗図」 紙本墨画 (江戸時代)
鍾馗がズバッと鬼を斬っているところを描いたものだが、最初、右上に書かれたものが「目玉おやじ」に見えてしまって、「ん?」と考えていたら、
近くで鑑賞されていた方の「これ内蔵か・・」という呟きを聞いて、これは鍾馗の斬った鬼の断面で見えているのが内蔵なんだと分かった。いやあ・・・さすが仙厓さん、独創的。
独創的といえば、長澤蘆雪の「娘道成寺図」 紙本墨画淡彩(江戸時代)。
ドドーンと鐘の一部が描かれた図。鐘の下から何やら見えているものがあるが、何だ?
説明パネルによると鐘の中の白拍子が蛇体に変身しているところを描いたものだそうだ。ほう・・・。
府中市美術館の「へそ展(へそまがり日本美術展)」の感動が冷めておらず、絵画に「おもしろみ」を探してしまう私であった。
さて、目で楽しんだ後は、舌で楽しむ番である。
美術館11階のレストラン。窓からの眺めがよかった。
和風ハンバーグのランチセット。
ハンバーグの下に茹でた大根。「ふろふき大根」?これがまあ良く合うのだ。美味しい!
まるごとトマトサラダだったか・・・名前を忘れた。湯むきしたトマトがドドーンと。
このトマト地元のものだろうか、大変美味しかった。
最後にコーヒーを飲んで、1階に向かった。
これは1階「さや堂ホール」の入口である。
昭和2年に建設された川崎銀行千葉支店を「鞘堂方式」によって保存、再生して利用していると説明にあった。「鞘堂」って・・・と思い調べると、外側から覆うように建てた建築物のことを言うらしい。ほー。
お目当ては、これ。
「アート&クラフト市」である。
ウェブサイトで紹介されていた器が気になっていた。
「千葉陶芸工房」の講師、相川くるみさんの作品。
食洗機は避けた方が良いようだが、電子レンジは使え、洗剤でガシガシ洗えるようである。
日常楽しんで使いたい。
模様とともに凹凸があり、さわり心地も良い。大変気に入った。