本日、出光美術館に行ってきた。
ギャラリートーク「列品解説」に参加。
出光美術館のギャラリートークは、人数制限はなく、開始時間前に案内が館内放送され、集合場所に行くと参加できる。かなりの人数で驚いた。
仙厓の展覧会ということで、人気があるのだろうか。
人数が多いので、学芸員さんの説明を聞きながら、作品を見る、ということは難しく、予め展示を見て「予習」しておいて良かった・・・。
☆メモより☆
「老人六歌仙画賛」
「足がよろつく」「杖やメガネが手放せない」など老人の体の変化が文章で書かれているが、描かれている老人たちは大変明るい様子。足がよろつけば杖を使えば良い、目が見えにくいのならメガネを使えば良いと、老いは当たり前のことで、明るく受け入れていこうということか。
本作品を発表すると、注文が殺到して同じテーマの作品が沢山あるようだ。今回の展覧会には3作品。
「指月布袋画賛」
出光興産の創業者である『海賊とよばれた男』のモデル・出光佐三氏が初めて手に入れた作品として有名。
布袋さんは月を指しているそうだが、月は描かれておらず、月には手が届くものでないことから、修行の厳しさを説いた作品とのことだが、まあ、やっぱりユーモラスでゆるい感じの絵だ。
私には、布袋さんが「一番~!」と言っており、一緒にいる子どもが喜んでいるように見える。
「トド画賛」
実物を見て描いたようである。前の指、毛並み、口、目は詳細に描かれているが、お尻が「手抜き」になっている。足としっぽが簡単すぎるとのことである。ふむ。言われてみると・・・。
これは、仙厓が身長155センチくらいの小柄な人で、見物人が多く、お尻まで見えなかったのではないか、とのこと。
仙厓が博多の寺に就任する際、迎えに来た人に「小僧」だと間違われたエピソードも紹介された。
そういうことを聞くと、小柄なお坊さんが絵筆のセットを持って、ひょこひょこ歩いている様子が目に浮かぶ。
この他、有名な「○△□」(図形を絵画のモチーフとしたのはこの作品が最初)、大変写実的な「芥屋大門画賛」などなど数点の作品の解説を聞いた。
最後に、齋藤秋圃筆の「涅槃図」
これは仙厓が亡くなったところを、仙厓が「生きているうちにこういう絵を描いてみたい」と思って描かれたそうだ(賛にそう書いてあるらしい)
画中に、仙厓の近所の方々や友だちなどが悲しんでいる様子が描かれているが、笑っている男性も描かれている、この男性は仙厓が亡くなっていないことを知っているからだとのこと。
そう聞いて、よく見てみると、笑っている人は他にもいるような・・・。
又、絵の一番下に吹き出しのようなものが描かれていて、これが「夢の様子を描いた」ことを示しているそうだ。
なるほど。
この「涅槃図」には、人間のみならず、仙厓の絵のモチーフになった植物、野菜、仙厓の持ち物なども描かれており、「物」からも仙厓は愛されていたのかも・・・と思った。
ギャラリートークでは話題にならなかった作品で気になったものは、
「二見ヶ浦画賛」・・・仙厓が二見ヶ浦を訪れた確証はないらしいが、鈴鹿峠を描いた作品もあるので行ったのではないかと解説プレートに書いてあった。ふむふむ。三重県人としては、ちょっと嬉しい。
スマートな夫婦岩が描かれていた。
「織部筒茶碗」・・・高取焼のものらしい。上品。やっぱり茶器類は気になる。
ロビーの窓から見える風景。こんなに曇っていなかったような・・・。
この風景を見ながら、給茶コーナーで無料のお茶を頂くのであった。
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この後、「タニタ食堂」へ。出光美術館とタニタ食堂はとても近いのである。
(昨年訪れた時のブログ→×××)
甘鯛のムニエル レモンバターソース ~自家製タルタルを添えて~
これでエネルギー量は約510kcal、塩分量は約2.7g、野菜量は約160gである!
かなり満腹になる。かなり満足で510kcal。
油が使われているところが少ないわりには、「使うところにはしっかり使っている」からだろうか、結構しっかりとした「洋食」である。
ムニエルに添えられている加熱調理してある野菜が美味しかった。
いやあ、こうやって食べてみると勉強になる。