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出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記

読了。

 

図書館から「返却期限のお知らせ」メールが来て、慌てて読了。

 

出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記 (著)宮崎伸治

 

本書は、翻訳家・村井理子氏の「本を読んだら散歩に行こう」で紹介されており、

読んだ。

 

何だかとっても気の毒な出来事が描かれており、驚きの内容であった。

訴訟を起こしたり、いやあ…。

 

その中で、具体的な金額が示されて驚いたのがこのケース。

 

その翻訳書は11月に出版される予定で、

著者は三校ゲラチェックまでやったので出版が中止になることはないと思っていた。

 

しかし、10月になっても連絡がないので著者から出版社に連絡すると、

クリスマス商戦に持ち込みたいから12月初旬に発行に変更したいと返事。

 

しかし、12月になっても連絡がないので著者から出版社に連絡すると、

なんと、印刷会社の印刷機が壊れて遅れている、

弊社の事情で出版が遅れているので印税は1月20日に支払うと返事。

 

その後も出版社から連絡がなく、著者から連絡を入れると「12月下旬に」、そして放置。著者から連絡すると「1月に」と延期され、ついに年明けに「出版が延期になった」と宣告され、放置。

 

1月20日、印税の支払日。

予定金額(28万5000円)の8割しか入金がなく、出版社に連絡すると、

まだ出版されていないので仮払いということで8割を支払った、

残りは出版後に支払うと返事。

 

と、この後、色々とやり取りが行われ、

結局、予定金額29万5000円が支払われるのだが、

著者はこの翻訳に10か月もかけて仕上げたようだ。

 

そして、この印税の計算は、当初伝えられていた最低の部数、最低の定価で計算されたものだそう。

 

著者の単純計算によると、1か月2万8500円とのこと!

ええええ。

 

この後、この件は裁判に持ち込まれることになる。

そして、著者は多数の翻訳書がありながら、出版翻訳をやめてしまうのである。

これにもびっくり…というか、ガッカリというか、もったいないなあと思った。

 

****************

 

昨日の我が家の玄関アプローチのツツジ。

 

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昨年は4月23日に「今年はとっても花が多いように思う」と書いている。

今年は気温が高いせいか、開花がずいぶん早いように思う。


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