3月8日に東京都美術館で「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」を鑑賞し、すぐに本書を図書館に予約した。
そして、先だって、ようやく図書館から借りることができた。・・・・半年待ったことになる。
で、先ほど読了。
奇想の系譜 (著)辻惟雄
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本書は、1970年に美術出版社から刊行された『奇想の系譜』を底本に、図版を追加し、加筆修正したものだそうだ。
本書は、まるで美術展の図録のように分厚く、しかもハードカバー、図版がカラーなので使われている紙もしっかりとしているため、大変重い。持ち歩いて電車の中で読むことは・・・かなり難しい。
なので、先ほど読了したのだが、実は本日が貸し出し期限である。ああ、焦った。
本書を読んでから、「奇想の系譜展」を見に行ったら、又、ずいぶん違ったかもしれない。
本書を読んで気になったのが、伊藤若冲の「石灯籠図」(京都国立博物館蔵)。
以下は、本書からの引用。
神社の境内の片すみに置き忘れられた破れ石灯籠が主題であって、特異な点描法で、蜃気楼のように描き出された灯籠のさまざまの姿態には、化け物めいた気味悪さと同時に、なにか物言いたげな、人なつこい表情がある。この愛嬌あるお化け灯籠といい、〈石の心〉を読み取る若冲のアニミスティックな感受性の一端をのぞかせたものだろう。
それから、曾我蕭白。
「奇想の系譜展」に蕭白を伊勢の出身としている江戸時代の資料があるようだが、これはお墓と過去帳により根拠が薄くなったとのこと。
蕭白は、29~30歳に伊勢の各地を漫遊して、様々な絵画(と奇行)を残しているようだ。
三重県出身の私としては気になるところである。
長沢芦雪の章も面白かった。
芦雪というと、「芦雪犬」が思い浮かぶ。
東京藝術大学美術館の「円山応挙から近代京都画壇へ」展、府中市美術館の「へそまがり日本芸術」展でも鑑賞してきた。
しかし、本書を読むと、芦雪は3回も破門されているとか、「毒殺説」もあるとか・・・・「ゆるい」とか、「もふもふ」の犬からは遠い芦雪の横顔を見た感じがする。
本書に紹介されていた金子信久氏の『もっと知りたい長澤芦雪』(東京美術)も読みたい。
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ちなみに金子信久氏は、府中市美術館の学芸員らしい。えええっ、そうなんだ!
そして、本書に紹介されていた芦雪の「絵変り屏風」第5扇「捕鯨図」も見てみたい。
所蔵美術館が書かれていなかったので、個人蔵だろう。うむ。
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現在の家に住む前によく行っていたイタリアンレストランに久々に訪れた。
ランチがかなりお値打ちなので、お店は常連の方が多い。
店内には開店20周年のお祝いのお花などが飾られていた。
私がよく行っていたのは19~15年前か。店内を見渡し、しみじみとしてしまった。
これが前菜盛り合わせ。一つ一つ美味しい。
パスタ。名物の渡り蟹のスパゲティ。見た目は地味だが美味しい。
スイーツ。庄内麩のカンノーロ。中にクリームとドライフルーツ(だったけ?)が入ったスイーツ。
オリジナルらしい。
これは、美味しかった!
最後はコーヒー。
これで税込み1240円である。
美味しかった。
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美味しい物その2。
先だって、新潟県からこのようなものをいただいた。
中身は・・・。
この写真だと、大きさが分からないので、500mlの牛乳と写してみた。
直径が13センチくらいあり、驚くほどの大きさだった。
3人で2回に分けて食べきった。